S3-E8 Going to America


【ストーリー】
“It's great being a priest! 98”という集まりで飛び降り自殺を図ろうとするケヴィン牧師を必死の説得で思いとどまらせるテッドの行動に感動したアメリカ人のバズ神父がいた。本当はそれは誤解で、テッドはケヴィンに貸した20ポンドが気になってしょうがないだけなのであったが。

ケヴィンを自分の牧師館につれてきて励まそうと試みるテッド。が、ケヴィンの落ち込みはひどい。そこにバズ神父が訪ねてきて、アメリカにわたるのはどうだ、とテッドに提案する。狂喜乱舞するテッド。落ち込みから立ち直ったように見えたケヴィンを20ポンドはいいよと追い出し、ウキウキ。しかしドゥーグルやミセス・ドイルやジャックに彼らをおいて自分だけが行くということを言い出すことができない。反対に彼らは自分たちもアメリカに行くものだと、彼らの喜びは300%に達する。

最終的には空港にまでついてくる3人。空港のチェックインカウンターで「自分がみんなの分もチェックインするからティールームまで待つように」と支持し、3人を振り切ってバズ神父と飛行機にのったテッドは、自分がギャングなどで荒れた地域に配置されることを知りアメリカ行きを止める。

空港のベンチでうとうとするドゥーグル、ミセス・ドイル、ジャックの3人。「牧師館へ帰るよ。自分がいるべき場所にいるべきだと分かったんだ」と話すテッドになぜか3人はあっさりとやっぱり行くのは止めようと言う。あんなにアメリカに行きたがっていたのに! 最後はドゥーグルの「これからずっと永遠にクラギーアイランドにいるのさ」と言うセリフに乗って今までのファーザー・テッドのシーンが映され、エンディング・ロールの後に「おやすみ、ドゥーグル」「おやすみ、テッド」と言うテッドたちのセリフとともに牧師館の電気が消える。



【スタッフ】
脚本:Arthur Mathews, Graham Linehan
演出:Graham Linehan, Andy de Emmony

【出演】
Dermot Morgan (Father Ted)
Ardal O'Hanlon (Dougal Maguire)
Frank Kelly (Jack Hackert)
Pauline McLynn (Mrs. Doyle)
Tommy Tiernan (Fr. Kevin)
Jeff Harding (Father Buzz Cagney)
Brian Eno (Father Brian Eno)
Hugh B. O'Brien (Eugene)



【ナイスなセリフなど】
Ted: It's fabulous being a priest - think of all that comfort you bring to the sick and dying. They love it, they can't get enough of it!

Father. Buzz Cagney: You know what I do with $400?  I wipe my ass with it.
Ted: Good God. And can that still be used as legal tender?

Dougal : You wouldn't leave me behind, would you?


このエピソード収録の翌日(98年2月28日)、自宅でパーティをホストしていたダーモット・モーガン(テッド)は突然亡くなった。テッドの3rdシリ-ズの放送直前であり、最後のこのエピソードはまだ編集を終えてなかった。

もともとのスクリプトでは、レディオヘッドを聴いて再び落ちこみ同じ場所で自殺をはかろうとするファーザー・ケヴィンに、もう一生グラギー島から出られないと悲観したテッドが「もう少し横にずれて」と言って一緒に自殺に参加するというシーンになっている。が、ダーモットの死がなかったとしても、こう書き換えただろうとグラハムは発言している。

それにしても親しい友人の死のあと編集作業をしなくてはいけなかったスタッフの心情は察してあまりあるものがある。

アーサーによるとこのバス神父のアイディアは「死ぬほど働き、派手に遊び、めちゃくちゃ稼ぐ」のが信条という、とても大柄な男性(アメリカにわたったアイリッシュらしい)に、アーサーがとある結婚式で出会ったことからスタートしているそうで、最初はこのアメリカの牧師館のプロモーションビデオも豪華に作ろうかというアイディアまであったそう。

最高なのはテッドに連れて行ってもらえるものと勘違いするドゥーグル、ミセス・ドイル、そしてファーザー・ジャック。特にジャックは唯一ここでフランク・ケリーの素顔を見ることができる。(しかも歌もうまい!)少女姿のミセス・ドイルもめちゃくちゃ可愛く撮れている。

テッドがケヴィンにかけてやる曲:Shaft  by Isaac Hayes
ケヴィンがバスの中で聴く曲:Asleep by Radio Head
ファーザー・ジャックが歌う歌:I'll be seeing you in Apple Blossom time